車中泊に最適なポータブル電源の選び方|容量・機能別おすすめモデル15選
車中泊の人気が高まる中、快適な車内環境を作るために欠かせないのがポータブル電源です。
特に夏の暑さや冬の寒さ対策、スマホやPCの充電、車内での調理など、ポータブル電源があると車中泊の快適度が格段に向上します。
車中泊でのポータブル電源は、単なる便利グッズではなく「必需品」です。特に真夏や真冬は、命に関わることもあるので、必要十分な容量を選ぶことが大切です。
本記事では、車中泊に特化したポータブル電源の選び方から、実際の使い方、おすすめモデルまで詳しく解説します。
車中泊に必要なポータブル電源の容量

季節別の必要容量目安
| 季節 | 最低容量 | 推奨容量 | 主な使用機器 |
|---|---|---|---|
| 春・秋 | 300Wh | 500-700Wh | スマホ充電、照明、扇風機 |
| 夏 | 500Wh | 700-1000Wh | 扇風機、ポータブルクーラー、冷蔵庫 |
| 冬 | 700Wh | 1000-1500Wh | 電気毛布、ヒーター、加湿器 |
車中泊では、車のシガーソケットから充電できるため、キャンプ場での使用より少ない容量でも対応可能です。ただし、連泊の場合は余裕を持った容量を選びましょう。
使用機器別の消費電力
| 機器 | 消費電力 | 1日の使用時間 | 必要電力量 |
|---|---|---|---|
| スマホ充電(2台) | 10W | 2時間 | 20Wh |
| ノートPC | 40W | 3時間 | 120Wh |
| LEDランタン | 5W | 5時間 | 25Wh |
| 扇風機 | 30W | 8時間 | 240Wh |
| ポータブル冷蔵庫 | 50W | 24時間 | 1200Wh |
| 電気毛布 | 50W | 8時間 | 400Wh |
| 電気ケトル | 1000W | 0.2時間 | 200Wh |
車中泊用ポータブル電源の選び方
1. サイズと重量
車中泊では限られたスペースを有効活用する必要があります。大きすぎる電源は邪魔になるため、必要十分な容量でコンパクトなモデルを選びましょう。
車種別の推奨サイズ:
- 軽自動車:500Wh以下、重量10kg以下
- コンパクトカー:700-1000Wh、重量15kg以下
- ミニバン・ワンボックス:1000-1500Wh、重量20kg以下
- キャンピングカー:1500Wh以上もOK
2. 充電方法の多様性
- シガーソケット充電:走行中の充電に便利
- ソーラー充電:日中の駐車中に活用
- AC充電:RVパークや道の駅で急速充電
特に車中泊では、シガーソケットからの充電速度が重要です。100W以上の入力に対応したモデルを選びましょう。
3. 安全性と静音性
車内という狭い空間で使用するため、以下の点が重要です:
- 安全認証:PSEマーク必須
- 過充電・過放電保護:BMS搭載
- ファンの静音性:夜間の使用を考慮
- 発熱対策:放熱性の良い設計
車中泊におすすめのポータブル電源15選

コンパクトモデル(500Wh以下)
1. Jackery 400
- 容量:403Wh
- 重量:4.1kg
- 特徴:軽量コンパクト、軽自動車に最適
- 価格:約4.9万円
2. EcoFlow RIVER 2
- 容量:256Wh
- 重量:3.5kg
- 特徴:急速充電対応、60分でフル充電
- 価格:約3.2万円
3. Anker 521 Portable Power Station
- 容量:256Wh
- 重量:3.7kg
- 特徴:リン酸鉄リチウム電池採用、長寿命
- 価格:約3.9万円
スタンダードモデル(500-1000Wh)
4. Jackery 708
- 容量:708Wh
- 重量:6.8kg
- 特徴:バランスの良い容量、人気No.1
- 価格:約8.4万円
Jackery 708は、容量、サイズ、価格のバランスが優れており、車中泊初心者に最もおすすめのモデルです。
5. EcoFlow RIVER 2 Max
- 容量:512Wh
- 重量:6.1kg
- 特徴:X-Boost機能で1200Wまでの機器に対応
- 価格:約6.4万円
6. BLUETTI EB70S
- 容量:716Wh
- 重量:9.7kg
- 特徴:リン酸鉄リチウム電池、ワイヤレス充電対応
- 価格:約7.9万円
大容量モデル(1000Wh以上)
7. Jackery 1000 Plus
- 容量:1264Wh
- 重量:14.5kg
- 特徴:拡張バッテリー対応、最大容量5kWhまで
- 価格:約14万円
8. EcoFlow DELTA 2
- 容量:1024Wh
- 重量:12kg
- 特徴:急速充電、80分で0-80%
- 価格:約10万円
詳しいレビューはEcoFlow DELTA 2 実機レビューをご覧ください。
9. BLUETTI AC180
- 容量:1152Wh
- 重量:16kg
- 特徴:リフト付き、リン酸鉄リチウム電池
- 価格:約12万円
特化型モデル
10. EENOUR P200(軽量特化)
- 容量:200Wh
- 重量:2.5kg
- 特徴:超軽量、ソロ車中泊に
- 価格:約2.5万円
11. ALLPOWERS S700(高出力特化)
- 容量:606Wh
- 重量:5.3kg
- 特徴:700W高出力、IH調理器対応
- 価格:約5.9万円
12. Goal Zero Yeti 500X(アウトドア特化)
- 容量:505Wh
- 重量:5.8kg
- 特徴:頑丈な作り、ソーラー充電効率良好
- 価格:約8万円
コスパ重視モデル
13. PowerArQ 2
- 容量:500Wh
- 重量:6.2kg
- 特徴:デザイン性優れる、カラーバリエーション
- 価格:約5.9万円
14. LACITA ENERBOX-SP
- 容量:444Wh
- 重量:5kg
- 特徴:コスパ良好、日本メーカー
- 価格:約3.8万円
15. AIPER FLASH 150
- 容量:162Wh
- 重量:1.8kg
- 特徴:超コンパクト、エントリーモデル
- 価格:約1.9万円
実際の車中泊での使い方

季節別の使用例
夏の車中泊
- 扇風機:夜通し使用で約240Wh
- ポータブルクーラー:就寝前2時間で約100Wh
- ポータブル冷蔵庫:24時間で約1200Wh
合計:1500Wh程度必要
真夏の車中泊は暑さ対策が命。扇風機だけでは限界があるので、窓に取り付けるポータブルクーラーも併用しています。
冬の車中泊
車内でガスストーブや燃焼系暖房器具を使用するのは非常に危険です。必ず電気式の暖房器具を使用しましょう。
- 電気毛布:8時間使用で約400Wh
- セラミックヒーター:就寝前1時間で約300Wh
- 加湿器:8時間で約240Wh
合計:1000Wh程度必要
車内での設置場所
| 設置場所 | メリット | デメリット | 適したサイズ |
|---|---|---|---|
| 助手席足元 | アクセスしやすい | 運転の邪魔 | 小型 |
| ラゲッジスペース | 安定している | アクセスが遠い | 大型もOK |
| センターコンソール | 使いやすい | スペースを占有 | 小型のみ |
| ベッド下 | 邪魔にならない | 接続が難しい | 中型 |
安全対策
- 換気を確保:窓を少し開けるかベンチレーターを使用
- 固定を徹底:走行中の移動を防ぐ
- 温度管理:直射日光を避ける
- 充電中の監視:就寝中の充電は避ける
車種別のおすすめモデル
軽自動車
- ベストチョイス:Jackery 400
- 理由:軽量コンパクトで狭い車内でも邪魔にならない
コンパクトカー
- ベストチョイス:Jackery 708
- 理由:容量とサイズのバランスが最適
ミニバン・ワンボックス
- ベストチョイス:EcoFlow DELTA 2
- 理由:大容量でもコンパクト、家族での使用にも対応
キャンピングカー
- ベストチョイス:Jackery 1000 Plus
- 理由:拡張性があり、長期滞在にも対応可能
車中泊であると便利なアクセサリー
シガーソケット充電ケーブル
- 走行中の効率的な充電に必須
- 100W以上の出力に対応したものを選ぶ
ポータブルソーラーパネル
- 日中の駐車中に充電
- 100W程度のパネルがバランス良好
詳しくはソーラーパネルとの組み合わせガイドをご覧ください。
よくある質問
車のバッテリーから直接電源を取れませんか?
技術的には可能ですが、車のバッテリー上がりのリスクがあるためおすすめしません。ポータブル電源なら安全に使え、車のバッテリーも保護できます。
車内で使うときの注意点は?
最も重要なのは「換気」と「固定」です。特に夏場は車内温度が60℃以上になることもあるので、直射日光を避け、サンシェードを使用しましょう。
まとめ:車中泊を快適にするポータブル電源
車中泊用ポータブル電源選びのポイント:
- 車種に合ったサイズ選び
- 季節に応じた容量設定
- シガーソケット充電対応
- 安全性と静音性の確保
車中泊初心者は「Jackery 708」がおすすめ。容量、サイズ、価格のバランスが優れており、ほとんどの車種で使いやすいサイズです。
ポータブル電源があれば、車中泊がより快適で安全なものになります。あなたの車中泊スタイルに合った最適なモデルを選んで、素敵な車旅を楽しんでください!